D-8ビザ最低投資額1億ウォン — 投資金の送金方法と注意事項
D-8企業投資ビザの最低投資額は1億ウォンであり、この金額が外国人投資促進法上の外国人投資として認められるよう、送金段階から資金の出所と流れをきちんと説明できるようにしておく必要があります。
対象となるのは、韓国に法人を設立し本人が役員として登記される外国人投資家であり、単に1億ウォンを入金しただけではD-8は下りません。
本記事では、1億ウォン基準の法的根拠、海外送金の手続き、資金出所の証憑、実務で最もよく詰まるポイント、そして送金後の外国人投資企業登録までを一気にまとめて解説します。
D-8ビザ最低投資額1億ウォンの法的根拠
外国人投資促進法が定める基準
D-8ビザの1億ウォン基準は、外国人投資促進法施行令で定められた外国人投資の最低金額です。
1人あたり1億ウォン以上を韓国法人の株式または持分に出資して初めて、外国人投資として認められます。
この1億ウォンは資本金ではなく、外国人1名が送金した外国人投資金額である点で、よく混同が起きます。
資本金1億ウォンの法人を韓国人と共同で設立する場合、外国人持分が1億ウォン未満であれば、会社の資本金が1億ウォンあってもD-8は不許可になります。
1億ウォンであっても1億ウォンで終わらない理由
書類上は1億ウォンが最低ですが、実際の審査では事業規模に対して1億ウォンが妥当かまで見られる点が肝心です。
家賃数百万ウォン、人件費数百万ウォンがかかる業種を1億ウォンの資本で始めると、運営資金不足を理由に補完要求が入ります。
業種によって安全ラインは異なるため、ご自身の業種が1億ウォンで足りるかどうかは、事業計画を検討してから判断が分かれる部分です。
注意: 1億ウォンは「入れて翌日に引き出すお金」ではありません。外国人投資企業登録後も一定期間は資本として残しておく必要があり、回収時期が早すぎると外国人投資取消事由となります。
投資金の送金方法 — どんな順序で入金すべきか
ステップ1: 本人名義の海外口座から出発
投資金は必ずD-8申請者本人名義の海外口座から出金して韓国に送金しなければなりません。
両親、配偶者、会社の口座から直接韓国法人の口座へ送ってしまうと、外国人投資として認められないケースが頻繁に発生します。
家族から借りたお金であれば、一度本人口座を経由してから本人名義で送金する必要があり、貸借の流れが通帳上で確認できるようにしておきます。
ステップ2: 送金目的を「外国人投資」と明記
送金時の送金目的コード(Purpose of Remittance)は**外国人直接投資(FDI)**として記載する必要があります。
目的を「生活費」「留学資金」「給与」などと誤って記入すると、韓国側の外国為替銀行で外国人投資として処理されず、最初から送金をやり直すことになります。
この部分は送金元の銀行が自国の規定に従って勝手に分類するケースもあるため、送金前に韓国の受取銀行とコードを擦り合わせておくことが先決です。
ステップ3: 韓国の外国為替銀行で外国人投資申告
送金前または送金と同時に、韓国の外国為替銀行を通じて外国人投資申告を済ませる必要があります。
申告なしで先に資金だけが入ってしまうと、一般の外貨送金として扱われ、資本金として認められません。
申告 → 送金 → 資本金払込 → 登記 → 外国人投資企業登録という順序が崩れると、たいていこの段階で引っかかります。
送金経路の比較
| 送金経路 | 外国人投資認定 | 実務難易度 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 本人海外口座 → 韓国法人口座 | 認定 | 最もスムーズ | 標準経路 |
| 本人海外口座 → 本人韓国口座 → 法人口座 | 認定 | 普通 | 本人韓国口座の事前開設が必要 |
| 家族/会社口座 → 韓国法人口座 | 非認定 | 再送金が必要 | 最も多いミス |
| 韓国内で外国人が保有するウォン | 条件付き認定 | 難しい | 資金出所の追加証憑が必要 |
資金出所の証憑 — 書類より先に説明
1億ウォンがどこから出たのかが肝心
審査で最も重く見られるのは、1億ウォンの出所です。
給与の貯蓄なのか、事業収益なのか、不動産売却代金なのか、家族からの贈与なのかによって、求められる証憑が変わります。
通帳に資金があっても、そのお金がどのように貯まったのかという流れの説明が弱いと、すぐに行き詰まる可能性があります。
出所別の証憑資料
| 資金出所 | 必要証憑 | よく詰まる部分 |
|---|---|---|
| 本人の給与貯蓄 | 在職証明、給与明細、納税証明、通帳取引履歴 | 短期間に多額の入金履歴 |
| 事業収益 | 事業者登録、決算書、納税証明、配当明細 | 決算書と通帳残高の不一致 |
| 不動産売却 | 売買契約書、登記変動、売却代金の入金履歴 | 売却代金が別の口座に分散している場合 |
| 家族からの贈与 | 贈与契約書、贈与者の資金出所、贈与税納付 | 贈与者本人の資金出所が不明確 |
| 借入 | 借入契約書、返済計画 | 借入金は外国人投資金として認定不可 |
見落としやすい部分
よく見落とされるのが、送金直前の多額入金です。
普段は残高が少なかった口座に、送金直前で1億ウォンが一度に入っているような場合、その資金がどこから来たのかをもう一段階遡って証憑を揃える必要があります。
この説明が不足すると、資金洗浄の疑いシグナルとして引っかかり、補完が長引きます。
実務ティップ: 送金の最低3〜6か月前から通帳に資金を貯めておき、大きな入金ごとに出所メモを残しておくと、後の証憑作業がはるかにシンプルになります。
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送金後の手続き — 外国人投資企業登録まで
資本金払込と法人登記
送金された1億ウォンが法人口座に着金したら、資本金払込証明を発行してもらい、法人登記を進めます。
法人登記の完了までは会社が存在していないため、送金→登記の空白期間中に資金が他の用途に流れることはあってはなりません。
外国人投資企業登録証の発行
登記後、外国為替銀行またはKOTRA InvestKoreaを通じて外国人投資企業登録証の発行を受けます。
この登録証はD-8ビザ申請時に最も核となる書類であり、登録証なしではD-8の受付自体が進みません。
D-8ビザの申請
外国人投資企業登録の後、出入国・外国人政策本部ハイコリアでD-8査証発給認定書を申請します。
処理期間は出入国事務所ごとに異なるため、最も早いところを探してお進めいたします。
全体手続きのまとめ
| 順序 | ステップ | 重要ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 外国為替銀行で外国人投資申告 | 送金前または同時 |
| 2 | 本人名義の海外口座から送金 | 目的コードはFDI |
| 3 | 法人口座への入金および払込証明 | 資本金の保全 |
| 4 | 法人設立登記 | 登記所での受付 |
| 5 | 外国人投資企業登録証の発行 | 外国為替銀行またはKOTRA |
| 6 | D-8査証発給認定書の申請 | ハイコリアまたは出入国 |
| 7 | 本国の大使館でビザ受領 | 認定書番号で申請 |
実務で最もよく詰まる5つのポイント
1. 送金者名義が本人ではない場合
配偶者口座、両親口座、本国法人口座から送金したケースが最も多く引っかかります。
送金者名義がD-8申請者と異なれば、外国人投資として認められません。
2. 送金目的コードが誤って入力された場合
送金目的が「給与」「生活費」「留学資金」と分類されると、外国人投資ではなく一般送金として処理されます。
この場合、韓国から本国へ一度返金したうえで再送金する作業が必要になります。
3. 外国人投資申告を漏らした場合
申告なしに資金から先に入ってしまうと、外国為替銀行が資本金として処理してくれません。
それどころか、申告漏れは外国為替取引法違反にもつながり得ます。
4. 資金出所の説明ができない場合
通帳残高は1億ウォン揃っていても、その資金が数日前にどこから入ってきたのかという説明が抜けていると、すぐに補完要求が来ます。
特に家族からもらった資金は、贈与税申告の有無まで確認されます。
5. 1億ウォンが事業規模に対して小さい場合
業種によっては1億ウォンでは運営が難しいと判断されると、形式的に1億ウォンを揃えても、事業の実現可能性で引っかかります。
この部分が弱ければ、増資または事業計画の再構築が必要です。
注意: 上記5つのうち1つでも引っかかれば、D-8のスケジュールは最低でも1か月以上後ろにずれます。ご自身のケースがどれに該当するかを、送金前にチェックしておくことが先決です。
よくある質問
Q1. 1億ウォンを複数回に分けて送金しても良いですか?
可能です。
ただし、すべての送金が本人名義で、外国人投資申告の範囲内で行われ、合算した時点がD-8申請前である必要があります。
分割送金にすると、出所証憑が送金件数分だけ増える点も踏まえておきましょう。
Q2. 韓国にすでにある外貨/ウォンで投資してもD-8は可能ですか?
条件付きで可能です。
本人が正当に保有している資金であること、韓国内への入金経路が外国為替取引法上認められた手続きであったことが証明できなければなりません。
この経路は海外送金より難易度が高く、事案によって対応が変わります。
Q3. 送金後の1億ウォンを事業運営費としてすぐ使っても良いですか?
資本金は事業目的の範囲内で使用できます。
ただし、送金直後にすぐ引き出されて本人や家族の口座に流れると、外国人投資の回収と見なされ登録が取り消される可能性があります。
Q4. 借入したお金で1億ウォンを揃えても良いですか?
借入金は外国人投資金として認められません。
本人の自己資本である必要があり、借入の痕跡が通帳に残れば出所補完の要求が入ります。
Q5. 送金時点と法人設立時点では、どちらが先ですか?
原則は外国人投資申告 → 法人設立登記 → 資本金送金および払込 → 外国人投資企業登録の順序です。
ただし実務では登記前に本人名義の仮受金口座を活用するなどの変形があるため、ご自身のケースに合った順序は事前チェックが先決です。
Q6. 1億ウォン以上に多く送金すれば審査に有利ですか?
有利というより、事業規模に見合った資本かどうかが肝心です。
業種が重たければ2億〜3億が自然ですし、軽ければ1億ウォンでも十分です。
ご自身の業種の基準ラインは、管轄機関での確認が必要です。
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D-8の送金は順序を1つでも誤ると、最初からやり直しになる領域です。
資金出所の整理、外国人投資申告、送金コード、法人設立、外国人投資企業登録までを一連の流れで整えます。
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