D-8からF-5永住権への切り替え要件と手続き完全ガイド
D-8投資ビザからF-5永住権へ直接切り替えるためには、投資金の維持・滞在期間・所得証明という三本柱が同時に揃っている必要があります。 対象となるのは、D-8(企業投資)資格で3年以上滞在している外国人投資家で、本人名義で米貨50万ドル以上を維持している事業体を運営中の方です。 本記事では、出入国管理法施行令別表1の3に基づき、D-8→F-5切り替えの資格要件、実際の審査ポイント、必要書類、よくつまずく箇所まで詳しく解説します。
D-8からF-5へ進むための資格要件
法的根拠と核心条件
F-5永住権のD-8切り替えトラックは、出入国管理法施行令別表1の3 永住(F-5)資格のうち第5号に基づきます。 法制処 国家法令情報センターで出入国管理法施行令を直接確認できます。 ポイントは次の3つです。
- D-8資格で3年以上韓国に滞在していること
- 米貨50万ドル以上の外国人投資を維持していること
- 国民を5名以上正規雇用していること
ここで見落とされやすいのが「維持」という言葉です。 初期に50万ドルを送金していても、審査時点で資本金が流出していたり、欠損で食いつぶされていたりすると、その時点で行き詰まります。
滞在期間3年の計算方法
3年は入国スタンプだけで単純計算されるわけではありません。 実際の審査では、D-8資格として登録された滞在開始日から申請日まで、連続して国内に居住した期間が見られます。 途中で海外出張が多かった場合は通常は合算されますが、事業体の実体が弱いと判断された場合には出入国記録がより細かく精査されます。
注意: D-8資格に変更される前の滞在期間(例:D-2、D-10)は3年にカウントされません。純粋なD-8滞在のみがカウント対象です。
投資金50万ドル — 何が見られるのか
送金記録と資本金の維持
まず確認すべきは、外国為替銀行の外国人投資送金事実証明書です。 KOTRA InvestKOREAおよび外国為替取引法に基づき、投資金は必ず外国人投資申告後に指定口座へ送金されなければなりません。 実務では次の3点が同時に確認されます。
- 外国人投資企業登録証明書上の投資金額
- 法人登記簿謄本上の払込資本金
- 財務諸表上の資本金項目
このうち1つでも50万ドル換算額を下回っていると、即座につまずきます。 特に為替変動でウォン建ての資本金が減少したケースでは、追加増資で補填しなければならない場合が多くあります。
欠損と債務超過の問題
実務上、意外と大きな落とし穴となるのが債務超過です。 累積欠損で資本金が食いつぶされていると、送金記録があっても「維持」要件を満たしていないとみなされます。 この部分が弱いと永住権自体が不許可となる可能性があり、通常は増資や欠損補填を済ませてから申請する方向で進めます。
実務のヒント: 永住権申請直前の3か月間の資本金変動履歴を事前に整理しておくと、審査官からの追加資料要請に迅速に対応できます。
国民5名雇用 — 正規職の実際の意味
誰が「正規職」として認められるのか
国民5名雇用とは、単に社会保険加入者が5名いればよい、という話ではありません。 実際の審査では次の条件がすべて確認されます。
| 項目 | 基準 | 備考 |
|---|---|---|
| 国籍 | 大韓民国国籍者 | 永住権者・同胞は不認定 |
| 雇用形態 | 無期契約・正規職 | 短時間労働者は除外 |
| 4大保険 | 全項目加入 | 国民年金・健康保険・雇用保険・労災 |
| 賃金 | 最低賃金以上 | 最低賃金法違反時は不認定 |
| 雇用期間 | 申請日基準で相当期間維持 | 短期・一時雇用は除外 |
雇用労働部基準による正規職要件がそのまま適用されます。
雇用維持期間
5名を申請時点だけ揃えても認められません。 通常は申請直前6か月以上安定的に5名以上を維持してきた記録が必要です。 申請1〜2か月前に急いで採用した人員がいると、審査で疑念を持たれます。 国民年金事業所加入者名簿、源泉徴収履行状況申告書、給与所得支給明細書がクロスチェックされるため、片方だけ整えても他方で必ず露見します。
本人の所得と税金納付実績
所得要件の実際の運用
F-5では本人の安定した生計能力も併せて見られます。 具体的には前年度の1人当たりGNI基準の一定倍数以上の所得が求められ、この基準は毎年調整されます。 今年の正確な基準金額はハイコリア告示や出入国管轄庁の案内によって変わるため、ご本人の事業所得・給与所得の合計が基準ラインを超えているかどうかは、相談を通じて確認することをおすすめします。
税金滞納・申告漏れ
税務署発行の納税証明書、地方税納税証明書は必須です。 1か所でも滞納の表示があれば、それだけで保留となります。 実務では、付加価値税の申告は済ませたものの加算税が未納の状態で永住権を申請して差し戻された事例が少なくありません。 書類が多くてもこの部分がクリアでなければ、可否判断より先に補完要請が下されます。
現在、ご自身の事業体の資本金・雇用・税務状況がF-5要件に合致しているか確信が持てない場合は、無料相談でまず診断を受ける方が早道です。 電話 02-363-2251 / カカオトーク:alexkoreaへ事案を整理してお問い合わせいただければ、申請可能時期と補完項目を明確にご案内します。
申請手続きと処理期間
段階別の流れ
D-8からF-5への切り替えは、在留資格変更許可手続きとして進められます。
- 事前診断 — 資本金維持、雇用人員、所得、税務状況の点検
- 書類準備 — 投資証憑、法人書類、雇用証憑、税務書類、本人身上書類
- ハイコリア事前予約 — 管轄出入国・外国人庁への訪問予約
- 受付および面接 — 審査官質疑応答、追加書類要請への対応
- 審査 — 資本金の実在性、雇用の安定性、事業体の実体確認
- 結果通知 — 許可または補完・不許可
処理期間は出入国・外国人庁ごとに差が大きく、追加書類要請の回数によってさらに長引きます。 最も迅速な管轄で進めたい場合は、ご本人の事業所所在地と居住地を基準に、申請可能な庁を先に確認する必要があります。
提出書類整理表
| 区分 | 書類 | 発行元 |
|---|---|---|
| 本人 | パスポート、外国人登録証、統合申請書、写真 | 本人保管 / 出入国 |
| 投資証明 | 外国人投資企業登録証明書、送金証明、資本金払込証明 | 外国為替銀行、KOTRA |
| 法人 | 法人登記簿謄本、事業者登録証、定款、株主名簿 | 登記所、税務署 |
| 財務 | 直近3年の財務諸表、付加税課税標準証明、法人税申告書 | 税理士 / ホームタックス |
| 雇用 | 国民年金事業所加入者名簿、雇用契約書、4大保険完納証明 | 国民年金公団、会社 |
| 所得 | 給与所得源泉徴収票、総合所得税申告書 | 会社 / ホームタックス |
| 納税 | 国税・地方税納税証明書 | 税務署、市・郡・区庁 |
注意: 外国で発行されたすべての書類には、アポスティーユまたは領事確認、そして公認翻訳が要求されます。翻訳漏れによる差し戻しが最も多い事例です。
費用は事案ごとに異なるため、無料相談時に正確にご案内いたします。 政府手数料は、政府告示手数料 + 行政処理費で構成されます。

実際の審査でよくつまずく箇所
事業体の実体に対する疑念
書類がすべて揃っていても、事業体の実体が弱ければ審査官は追加資料を要求します。 事務所の賃貸借契約書、実際の使用状況の写真、取引先への税金計算書発行履歴、売上の流れなどが併せて確認されます。 ペーパーカンパニーと疑われる最大の理由は、売上が安定していないことや、事務所に人の気配が見えないことです。
資金出所の説明
資本金50万ドルの原資の出所も追及されます。 本国での事業売却代金、相続、給与の累積など、出所が明確である必要があり、この説明が不十分だとマネーロンダリングの疑いにまで発展しかねません。 最近、類似の事例で出所証明を補強したうえで再申請し、許可された案件もありました。 ご本人の資金フローが複雑な場合は、事前に整理しておくほうが安全です。
D-8における D-8-1、D-8-4 との区分
D-8の中でも細分類が分かれており、それに伴いF-5トラックも分岐します。
| D-8区分 | 対象 | F-5トラック |
|---|---|---|
| D-8-1 | 法人投資 | 別表1の3 第5号 |
| D-8-2 | ベンチャー企業投資 | 別途優遇トラック適用可 |
| D-8-4 | 技術創業 | 別途トラック適用 |
ご本人がD-8のどの細分コードに該当するかによって、要件や加点が変わってきます。 外国人登録証や査証に記載されている細分コードをまず確認してください。
不許可・保留時の対応
補完要請が出されたとき
審査中の補完要請は不許可ではなく、むしろチャンスです。 通常は資本金の追加証明、雇用の補完、税務整理といった要請が出され、定められた期間内に対応できなければそのまま不許可へ進みます。 ここで差がつきます。 同じ補完要請であっても、どの資料をどう組み立てて回答するかによって結果が分かれます。
不許可処分後
不許可が出ても、その事由によっては再申請や別トラック(F-2点数制など)へ迂回できる場合があります。 ただし同一事由で繰り返し申請すると信用が落ちるため、初回申請前のチェックが最も決定的です。 管轄の出入国・外国人庁ごとに運用方針が少しずつ異なるため、ご自身の事案に合う庁の選択や時期の調整は、管轄機関への確認が必要です。
よくある質問
Q1. D-8で3年を満たす前にF-5を申請できますか? A. D-8資格で3年未満の滞在の場合、別表1の3 第5号のトラックでは申請できません。 ただし、点数制優秀人材(F-5-11)など他のトラックで迂回可能なケースもあるため、ご本人の学歴・所得・研究実績を併せて検討するのがよいでしょう。
Q2. 投資金が50万ドルを一度でも超えたあと減ったことがある場合はどうなりますか? A. 申請時点を基準に50万ドル以上が維持されていなければなりません。 途中で減資や資本引き出しがあった場合は、申請前に増資で回復させておく必要があります。 この部分が弱いと、即不許可の事由になります。
Q3. 国民を5名雇用していますが、一部が短時間労働者です。認められますか? A. フルタイム正規職5名が原則です。 短時間労働者や日雇いは、5名のカウントから通常は除外されます。 実際の事例では、短時間労働者2名をフルタイムに転換し6か月維持してから申請して許可された案件があります。
Q4. 永住権を取得したら事業体の運営をやめてもよいですか? A. F-5取得後はD-8のような活動制約は解かれますが、永住資格も事後管理の対象です。 国外出国が長期化したり、一定の事由が発生したりすると資格が喪失することがあります。 具体的な事由や期間は出入国・外国人政策本部の案内をご確認ください。
Q5. 家族も一緒にF-5へ切り替わりますか? A. ご本人のF-5取得だけで家族全員が自動的に切り替わるわけではありません。 配偶者・子はF-2を経てF-5に進むトラック、もしくは別途要件を満たす必要があり、家族構成によって手続きが分かれます。
Q6. 申請後、結果が出るまでどのくらいかかりますか? A. 処理期間は出入国・外国人庁ごとに異なり、追加資料要請の回数によって長引きます。 最も処理が早い庁で進められるよう、申請可能な管轄と時期は事前診断で整理しておくのが安全です。
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D-8からF-5への切り替えは、資本金・雇用・税務・滞在記録が一度に揃って初めて通過する領域です。 書類が1〜2枚ではなく、事業体運営の足跡全体を整理して1冊の物語にまとめる作業です。 ビジョン行政士事務所は、外国人投資、法人設立、ビザ切り替え分野において、実際のD-8→F-5案件を積み重ねてきた事務所です。
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ご自身のD-8事業体がF-5要件にどこまで合致しているか、どの項目でつまずく可能性が高いかを、まず診断を受けてみてください。
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