外国人法人の住所移転変更登記手続き 完全ガイド
外国人法人の住所移転は登記申請ひとつで終わるものではなく、外国人投資申告の変更や税務申告まで一緒に処理してこそ、実務がスムーズに完結します。
対象は韓国に本店を置く外国人投資法人、外国法人の韓国内支店、外国人単独・合弁法人のすべてに該当します。
本店移転と支店移転の違い、管轄登記所の変更有無、外国人投資申告の変更タイミング、つまずきやすい実務ポイントまでまとめてご案内します。
外国人法人の住所移転、まず押さえておくべきこと
外国人法人の住所移転は、単に「引っ越しました」という届出ではなく、商法上の本店所在地変更として処理される登記事項です。
ポイントはここです。
移転先の新住所が同じ管轄登記所内にあるのか、それとも別の管轄に移るのかによって、手続きが大きく変わります。
管轄内移転と管轄外移転の違い
管轄内移転は本店移転登記1件で完了しますが、管轄外移転の場合は旧本店管轄で「移転登記」、新本店管轄で「新本店移転登記」を別々に申請する必要があります。
実務ではこの部分で登録免許税の課税標準が変わり、処理期間にも差が出てきます。
たとえばソウル中区から江南区への移転なら管轄は同じですが、ソウルから京畿道へ移す場合は管轄が変わるため、登記申請書は2件になります。
定款変更が必要なケース
定款に本店所在地が「ソウル特別市」のように広域単位でのみ記載されている場合は、定款変更なしで取締役会決議のみで処理可能です。
逆に定款に道路名住所まで明記されている場合は、株主総会の特別決議が先に必要となり、その後でなければ登記が進められません。
この部分が不十分だと、登記申請段階で補正命令が出されます。
本店移転変更登記の手順 ステップ別フロー
本店移転登記は、取締役会決議 →(必要に応じて株主総会)→ 賃貸借契約締結 → 登記申請の順で進みます。
書類以上に重要なのが、決議日から登記申請までの2週間以内という申請期限です。
この期限を過ぎると過料が課され、外国人法人の場合は後日のビザ更新や外国人投資企業登録変更時に不利益として返ってくる可能性があります。
ステップ別手順表
| ステップ | 実施内容 | 期限・備考 |
|---|---|---|
| ステップ1 | 取締役会決議(または株主総会決議) | 定款規定の確認必須 |
| ステップ2 | 新本店の賃貸借契約締結 | 賃貸人の事業者登録確認 |
| ステップ3 | 本店移転登記申請 | 決議日から2週間以内 |
| ステップ4 | 事業者登録訂正申告 | 登記完了後ただちに |
| ステップ5 | 外国人投資企業登録変更 | KOTRAまたは外国為替銀行 |
| ステップ6 | 四大保険・管轄税務署変更 | 従業員がいる場合 |
決議書作成時に見落としがちなポイント
取締役会議事録には、新住所の正確な道路名住所、移転理由、移転予定日をすべて記載する必要があります。
よく抜けるのが外国人取締役の署名・認証部分です。
外国居住の取締役の場合は、本国公証 + アポスティーユまたは領事確認を経た議事録が必要となり、時間が最もかかるのがまさにこの段階です。
処理期間は本国の手続きによって異なるため、最も早く進められるルートは案件ごとに異なります。事前検討が欠かせません。
外国人投資企業登録証の変更 — 最も見落とされやすいポイント
法人登記さえ変更すれば終わりだと思っている方が少なくありません。
実は、外国人法人は**外国人投資企業登録証(FDI登録証)**上の住所も併せて変更する必要があります。
この変更が漏れると、外国為替銀行での外貨送金時に情報不一致で取引がストップしてしまうことがあります。
KOTRA変更申告 vs 外国為替銀行変更申告
外国人投資促進法に従い、変更申告はKOTRA Invest KOREAまたは外国為替銀行で処理します。
実務のコツ: 最初の外国人投資申告をどこで行ったかによって、変更申告窓口も同じ場所に行く必要があります。別の窓口に行くと差し戻されます。
変更申告期限は変更事由発生日から30日以内で、添付書類として変更後の登記簿謄本、変更申告書、委任状が必要です。
最近、申告様式と添付要件の一部が変更されているため、ご自身のケースに合った正確な様式は管轄機関への確認が必要です。
外国法人の韓国内支店の場合
外国法人の韓国内支店は本店移転ではなく、韓国内営業所移転として処理され、大韓民国法院インターネット登記所で別途様式により申請します。
この場合、本国本社の決議書、代表者資格証明書、翻訳公証本が追加で必要となります。
支店移転は本店法人より書類の通過率が低く、一文字の誤字で補正が出るケースも多々あります。
正確な費用と手続きは専門家相談でご確認ください。
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税務署・事業者登録・四大保険の変更
登記が終わったら、次のステップは税務申告です。
事業者登録証の訂正は国税庁ホームタックスからオンラインで可能ですが、外国人法人の場合は外国人登録番号・パスポート番号の一致確認の関係で、オフライン処理の方が早く済むケースが多くあります。
変更対象機関別の整理表
| 変更対象 | 処理機関 | 処理期限 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 法人登記簿の本店住所 | 管轄登記所 | 決議日+2週間 | 登録免許税が発生 |
| 事業者登録証 | 管轄税務署 | 変更日+20日 | ホームタックス可 |
| 外国人投資企業登録 | KOTRA/外国為替銀行 | 変更日+30日 | 初回申告先と同一 |
| 四大保険事業所 | 各公団 | 変更日+14日 | EDIまたは訪問 |
| 賃貸借・管理費契約 | 賃貸人 | 入居前 | 事業者登録情報と一致 |
管轄税務署が変わる場合
移転に伴って管轄税務署が変わると、付加価値税申告書の提出先も同時に変わります。
新旧税務署間の資料移管が遅れると、総合所得税や法人税の申告時に資料漏れによる加算税リスクが生じる可能性があります。
まず確認すべきは、移転時期が四半期末と重なるかどうかです。
四半期末直前の移転は申告が複雑になりがちなので、スケジュール調整が先決です。
ビザ・在留資格への影響
本店住所が変わると、D-8(企業投資)ビザ保有者、D-9(貿易経営)、F-5(永住)申請者のいずれも、滞在地変更届または勤務先情報変更を併せて処理する必要があります。
実務上、この部分が最も見落とされやすいところです。
ハイコリアで勤務先変更の事前申告または事後申告を行いますが、未申告の場合は過料が課されます。
ビザ更新直前の移転時の注意点
ビザ延長申請を控えて本店を移転すると、出入国審査官は法人の実体と安定性を改めて確認します。
特に移転直前に資本金引き出し、従業員数の減少、売上の変動などが重なると、審査が厳しくなります。
長く書くより重要なのは、移転理由を事業拡大として明確に説明できるようにしておくという点です。
注意: 本店住所がバーチャルオフィスやシェアオフィスの場合、ビザ審査で追加資料の要求が入ります。実際の事務空間の写真、賃料納付履歴、従業員の出退勤記録まで求められることもあります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 本店移転登記の申請期限である2週間を過ぎるとどうなりますか?
商法第635条に基づき過料が課され、遅延日数に比例して金額が増加します。
法人代表者個人に対して課されるため、外国人代表の場合は後日のビザ更新で不利な資料として働く可能性があります。
費用は案件ごとに異なるため、無料相談の際に正確にご案内いたします。
Q2. バーチャルオフィスの住所で本店移転は可能ですか?
法的には可能ですが、外国人投資企業登録の更新やビザ審査で補正要請が頻繁に出ます。
特にD-8ビザ保有者は実際の事務空間の確保が事実上要求され、バーチャルオフィスのみでは通らないケースが多くあります。
Q3. 外国人取締役の議事録認証は韓国の公証人でも可能ですか?
韓国に滞在中であれば韓国公証人の認証で可能です。
本国居住の取締役の場合は本国公証 + アポスティーユ(または領事確認)が必要で、国によって手続きが異なります。
本国別の最速ルートは個別の検討が必要です。
Q4. 法人住所の移転後、外貨送金が止まってしまいました。なぜでしょうか?
法人登記は変更したものの、外国人投資企業登録証の住所がそのままになっているケースです。
外国為替銀行は両方の情報の一致を確認したうえで送金処理を行うため、登録証の変更申告が漏れていると取引が保留されます。
この場合、KOTRAまたは初回申告した外国為替銀行で変更申告を先に済ませる必要があります。
Q5. 本店と支店を同時に移転することはできますか?
可能です。
ただし本店移転登記が先に完了してから支店移転登記を進める必要があるため、登記申請の順序を整理して受付する必要があります。
順序が乱れると支店登記は差し戻されます。
Q6. 移転費用はどのくらいかかりますか?
登録免許税、地方教育税、法務代行手数料、翻訳公証費などがかかります。
管轄外移転かどうか、外国人取締役の人数、本国公証が必要かどうかによって差が大きく出ます。
費用は案件ごとに異なるため、無料相談の際に正確にご案内いたします。
専門家相談をご希望ですか?
外国人法人の住所移転は、登記1件ではなく登記・外国人投資申告・税務・ビザが同時に動く手続きです。
一つでも漏れると、外貨送金、ビザ延長、税務申告と次々に滞る可能性があります。
ビジョン行政士事務所は、外国人法人の変更登記と外国人投資企業登録の変更を同時に処理してきた多数の実績を有しています。
ビジョン行政士事務所のご案内
- 事務所名: ビジョン行政士事務所(VISION Administrative Office)
- 電話: 02-363-2251
- メール: 5000meter@gmail.com
- 住所: (04614)ソウル特別市中区退渓路324、3階(ソンウビル)
- カカオトーク相談: alexkorea
本店移転の日程が決まったら、決議書の作成段階から一緒に検討する方が、時間とコストを最も抑えられる方法です。
参考資料: 大韓民国法院インターネット登記所 ・ 国家法令情報センター ・ KOTRA Invest KOREA ・ ハイコリア
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